月別アーカイブ: 2013年10月

継色紙(伝小野道風)

かなの名筆 継色紙(伝 小野道風)

寂しげな味わいは、かな書道が到達しえた頂点を示しています。

もとは数色の染紙を粘葉装
(文字の書かれた面を内側に入れこんで折り、折り目の外側を糊付けし、表紙をつけて冊子としたもの)し、内面だけに古今集や万葉集などの古歌を書写したものでした。

筆者は分かりませんが、道風の真筆とする説もあります。

継色紙・寸松庵色紙(伝 紀貫之)・升色紙(伝 藤原行成)は三色紙と言われ、いずれも書風や構成が特異でかつ優れています。
継色紙

大阪教材社(大阪府堺市の書道用品専門店)
〒599-8272
大阪府堺市中区深井中町1994-3
TEL 072-277-1237
FAX  072-277-6301
moriki@osakakyouzai.com



揺れない心を育てるには

私が今、唯一読んでいる漫画、バガボンド。

通常、漫画はGペンやスクールペンというペンを使って描くが、井上雄彦さんは面相筆を使っています。
この筆を使うことで独特の流れるような線や鬼気迫る登場人物の表情を描き出しているのです。

が、私が感じているこの漫画の魅力は画力よりも登場人物の言葉にあります。
登場人物から発せられる言葉がとにかく強く、何度も読み返したくなる程に深い。
共感と学びに満ちています。

武蔵や漫画の登場人物は絶望的に悲惨な環境の中で、もがき苦しみながらも努力と工夫で光明を探ります。

普段の生活で辛いことや嫌なことはあると思いますが、人生において山や谷を経験するからこそ人は成長できます。
そこで重要なことは、環境のせいにせず、自分がその出来事をどう前向きにとらえるか。
いかに苦しみの中に喜びを見つけるか。
考え方ひとつで自分の住む世界が天国にも地獄にもなると思うんです。

「動き続け変わりながら 揺れない心」

 

バガボンド



書家 手島右卿

前衛書が文字性を失って抽象画に近づいているとき、もともと画家志望であった手島右卿は、書の古典への素養が深かったこともあって文字性のある造形書を模索していました。

昭和24年に日展に発表された「背山臨濤」は少字数による斬新な発想が注目されましたが、昭和29年には「虚」1字を淡墨で表現して、新しい書の可能性を切り開きました。

昭和30年の独立書展に発表された「抱牛」はこれをさらに一歩すすめたもので、
昭和33年にはブリュッセル万国博の「近代美術の50年」展に指定されて出品し、富岡鉄斎、梅原龍三郎をさしおいて国際的な評価をえました。
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名前を筆書きするワークショップ開催します

「せめて自分の名前くらいは、きれいに書けるようになりたい!」と思ったことありませんか?

そんな初心者の方向けのワークショップを大阪府堺市で開催いたします。

書道家・西川由紀子先生が、きれいに書けるコツを丁寧に教えてくださいます。
筆ペンなのでお気軽に参加できますよ。

ご希望の方のみ、『書道用品専門店 大阪教材社』が取り扱っている筆・墨・硯を販売いたします。
お買い上げの方のみ、西川先生に筆書のご指導をいただけるという特典付き!

11月30日(土)14:00~
場所は堺東のカフェ「紙カフェ」 さん
「和」のテイストのカフェで、楽しく書の世界に触れてみてください。

※ご用意していただくものは特にありません。
参加費:2,500円(1ドリンク付)



真鍋井蛙先生の篆刻ワークショップ

10月20日(日)は堺市内で真鍋井蛙先生の篆刻ワークショップが開催されました。

この日はあいにくの雨で参加者が8名と少人数。
おかげで1人に対して時間をたっぷり使って指導されていました。
今回参加の方はラッキーですね^_^

真鍋井蛙先生 真鍋井蛙先生

真鍋井蛙先生
初心者の方向けに年賀状用の干支や自分の名を彫る講座。
真鍋先生考案のマジック転写法を使って馬を印字します。
篆刻 篆刻
初めての方が多くおられましたが、みなさん上手に彫っておられましたよ。

次回は11月10日です。

大阪府堺市の泉が丘駅・地区センタービル4F
10時から約2時間
参加費はなんと1000円です。



書家 比田井南谷

書家・比田井南谷は現代書の父とも言われる比田井天来の子息として生まれる。
幼少の頃からヴァイオリンを習うなど西欧文化に触れて育ちます。

昭和20年、信州に疎開していた比田井南谷は、来るべき時代の書のあり方を模索していました。
そんなとき、「迷ったら古に還れ」という父天来の言葉が天啓のように浮かび、古い文字を集めた「古籀彙編こちゅういへん」という辞書を引いているうちに、電の古文字からみるみるイメージが広がって、この作品がうまれるのです。
比田井南谷
しかし、まだ書にするには自信がなかったようで、絵の展覧会に発表したのですが、新しい考えをもつ書人に衝撃を与えました。
前衛書のはじまりと言うべき作品です。

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書家 井上有一

はじめ上田桑鳩に就いた人ですが、やがて森田子龍らと組んで墨人会を結成。
新しい書道の運動をおこします。

昭和32年にサンパウロ・ビエンナーレに指名されたころは、エナメルなどによって抽象表現主義的な非文字の作品を書いていました。

しかし、締切日が迫っても容易に作品が出来ず、暗中模索日々。

そうしているうちに、突如のように「もっと愚に徹すればよいのだ、そうだ愚徹だ」という言葉をひらめきます。

この書によって再び井上有一は、文字の世界に回帰し、その後ぞくぞくと名作を生みだします。

井上有一
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現代書について

現代書という言葉は、
広い意味では現代に存在する全ての書を指しますが、狭い意味では
前衛書、近代詩文書、少字数書など
第二次世界大戦後に誕生した新しい傾向の書を総称する言葉として使用されています。

金子鷗亭は昭和7年に「新調和体」論を書き、現代文の書を提唱します。
飯島春敬は漢詩や古歌のほかに、ジャン・コクトーの詩などが書として書けないかと模索します。
この漢字かな交じり文の書は、戦後近代詩文書として大きく発展します。

上田桑鳩・手島右卿・比田井南谷など、新世代の書人は新しい造形空間の書を構想しました。

昭和29年 毎日書道展に「近代詩文書」という新しい部門が開設されます。

前衛書の代表的な書家
比田井南谷・上田桑鳩・宇野雪村・井上有一・森田子龍・岡部蒼風・篠田桃紅など

少字数書の代表的な書家
手島右卿・松井如流など

欧米の抽象絵画の運動と接点ができ、現代書が国際的に注目を集めるようになります。
前衛書 井上有一 松井如流
近代詩文書

 



中国筆のおはなし

「昔の中国筆は良かった」とよく耳にします。
これは1965年以前の筆の話です。

中国には「徽墨・湖筆」という言葉があります。
徽州(安徽省)の墨と湖州(浙江省)の筆を讃えた言葉で、それほど徽墨の墨と湖州の筆は素晴らしく有名だったのです。

しかし、1965年文化人の批判にはじまった文化大革命をキッカケとして、のれんをおろさなければいけなくなりました。
「老文元」「李鼎和」「戴月軒」「邵芝巌」などは姿を消し、筆の軸には「上海工芸」の名前が刻まれるようになります。
「上海工芸」が一括で管轄し、それを国が管理するようになりました。
これが中国筆の質が低下したいきさつです。

文化大革命以前の名筆は、「三清書屋筆譜」という筆の写真集でご覧いただけます。



張遷碑のおはなし

張遷碑は、角ばりのある重厚な点画、素朴で力強い筆致が魅力の古拙な趣きの隷書。
誤字や異体字が多いのも特徴です。

後漢の霊帝の中平三年
山東省穀城県の吏員たちが発起して、前任の県長で河南省蕩院令の張遷の徳政たたえて碑を建てたもので、碑陰には41名の姓名や官名、醵金額(ある事のために複数の者がお金を出しあうこと)が刻されています。

張遷碑関連の古書

張遷碑

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