蘭亭硯について

書道
投稿日:2013年9月13日

書道をされる方にとっては、蘭亭といえば王義之の名作を思いうかべると思います。

蘭亭は亭の名で、あずまやのことで、
眺めのよい庭園と樹林につくられた風雅な建物。

蘭亭硯は、王義之の蘭亭におけるパーティーの物語「蘭亭曲水ノ図」が彫られた硯です。

うららかな空の澄む、気分のよい日だったようです。
曲水というのは、庭園や樹林や山麓を曲がりくねって流れる水のこと。
そういう気分のよい風景をのぞみながら、宴をはれば「曲水の宴」となります。
これは蘭亭だけのことではなく、古代の朝廷の好きな年中行事だったそうです。
3月3日の節句の日に、朝臣たちが曲水のほとりに並んで、上流から流される杯が、自分の前を通り過ぎないうちに詩をつくらないといけませんでした。

王義之たちのそういう風景を刻んだのが蘭亭硯です。
蘭亭硯