現代書について

書道
投稿日:2013年10月17日

現代書という言葉は、
広い意味では現代に存在する全ての書を指しますが、狭い意味では
前衛書、近代詩文書、少字数書など
第二次世界大戦後に誕生した新しい傾向の書を総称する言葉として使用されています。

金子鷗亭は昭和7年に「新調和体」論を書き、現代文の書を提唱します。
飯島春敬は漢詩や古歌のほかに、ジャン・コクトーの詩などが書として書けないかと模索します。
この漢字かな交じり文の書は、戦後近代詩文書として大きく発展します。

上田桑鳩・手島右卿・比田井南谷など、新世代の書人は新しい造形空間の書を構想しました。

昭和29年 毎日書道展に「近代詩文書」という新しい部門が開設されます。

前衛書の代表的な書家
比田井南谷・上田桑鳩・宇野雪村・井上有一・森田子龍・岡部蒼風・篠田桃紅など

少字数書の代表的な書家
手島右卿・松井如流など

欧米の抽象絵画の運動と接点ができ、現代書が国際的に注目を集めるようになります。
前衛書 井上有一 松井如流
近代詩文書