書道用品専門店大阪教材社の書道コラム

書道用品専門店がお送りする書道の読みもの

書のみち、二歩目を踏み出せるように。

書道を始める第一歩にあるのが道具選び

種類がありすぎてどれを選べばいいのか分からない。手に取った物がやりたい事に合っていなければ、書いていても楽しくない。 そんな風にして二歩目を踏み出せなくなってしまうのは、書道に関わり良さを広めていきたい物としては勿体無く、また、やるせなさを感じます。

書道を始めようと思った方が困ってしまう前にどうにかできないか。その思いからこの「書道、はじめまして」を立ち上げました。

書道用品専門店の大阪教材社で取り扱っている様々な書道筆
書道用品専門店の大阪教材社で取り扱っている様々な書道筆_タブレット用
書道用品専門店の大阪教材社で取り扱っている様々な書道筆_スマートフォン用

シンプルながら、大事なチョイス

書道を始めるにあたり、きっと多くの人が頭に思い浮かべるであろう道具、筆。

一言に筆と言っても、その種類は私たち大阪教材社が取り扱うだけでも1000種類。大きく分けても100種ございます。それぞれに長所と短所(クセ)があるので、 筆選びを間違えると書きたい文字が思うように書けず、書道が楽しくなくなり挫折してしまう事も・・・!

ここでは、書道初心者にオススメしたい筆を紹介します。

初めての手に、文字に、合う筆のかたち

小学校の授業や書道教室で最初に習うのは、半紙に楷書で二文字です。
と来れば、文字の大きさは大体決まっていますね!筆のサイズは書く文字の大きさに合わせて選ぶ。
筆選びの基本なので、ぜひ覚えておいてくださいませ。

お子様の場合

  • 全体の長さが24cmほど
  • 毛の長さが45mmほど
  • ダルマ筆

名前の通り、持ち手の先がぶっくりだるまのように膨らんでいる「ダルマ筆」は、穂先に対して筆管(持ちて部分)が細くなっているのでお子様の手にもなじみやすい筆です。
また、筆管に対して穂が大きく墨をよく含むため、半紙いっぱいに大きな文字を書きやすいのも特徴です。文字を書く楽しさを存分に味わえる、書道初心者のお子様にはぴったりな筆です!

大人の場合はどうなるのか?

毛の種類も様々。でも、初めてなら兼毫筆(けんごうふで)を!

筆の穂に使われている毛(材料)は、羊、馬、タヌキ、鹿、イタチなどの動物。

筆の穂に使われている毛は、羊、馬、タヌキ、鹿、イタチなど様々。柔らかさ、弾力、墨のふくみ具合など、特性も様々です。

しかし、初心者の方にオススメしたい筆はただ一つ!2種類以上の動物の毛を組み合わせてつくる「兼毫筆(けんごうふで)」です。それぞれの特性を混ぜ合わせる事でそれぞれの長所を活かすという、 なかなか美味しいとことどりな筆。扱いやすさは一級品です!

その中でもオススメなのが、馬毛と羊毛を配合した兼毫筆。馬毛の硬さと羊毛の柔らかいゆえのまとまりの良さがともにあり、楷書の書道の基本である「トメ、ハネ、ハライ」を入れやすい。一言で言えば、 かっこいい文字を書きやすい筆です!

さらに書道を続けていくうちに、行書体に向いた羊毛筆が必要になったりと、力強い字を書くために剛毛筆(馬、タヌキ、鹿、イタチなどの硬い毛のみ)が必要になるかと思いますが、まずは羊毛と馬毛の兼毫筆が一本あれば大丈夫です。

  • 書道が初めて、初心者の方に向いている茶色い筆の馬毛。
  • 行書体に向いている羊毛筆。

ちなみに、白い穂先のものは楷書には向かない羊毛筆が多い為、初めての方は楷書体に向いた茶色い筆(馬毛)をお選びくださいね。

名前を書くのに向いた筆とは?

さきほど「兼毫筆が一本あれば大丈夫!」と書きましたが、忘れていました。授業や習い事とあらば、クラスや名前を書く細い筆も必要です!

こちらに向いているのは、

  • 全体の長さが21cmほど
  • 穂先は25mmほど
  • 馬筆中心の兼毫筆

です。小学校の頃は自然に手にしていたこの細い筆。最初にお伝えした「書く文字の大きさから筆のサイズが決まる」のルールに沿っていますね!

歴史も古いだけあって、道具の種類もたくさんあり、始める前から迷ってしまいがちな筆の世界。まずは先程の2本を押さえて始めましょう!また、思うように文字を書けない場合は、自分のやりたい事に合っていない筆を選んでいるのかも? 身近にいる場合は書道の先生、身近にいない場合は私たち専門の者にお気軽に相談下さいね。