写経に使う筆のこと

写経
投稿日:2013年9月5日

写経の書体は形がキッチリ整っているのがポイントですので、腰の強い弾力のある毛で、柳葉筆(中鋒 穂の部分が柳の葉に似ています)がよく使われます。

天平時代の写経生は「兎毛筆」を用いていたと正倉院文書で伝えられています。
兎毛筆は腰が強く、毛に粘りがあり、寿命も長いんです。

兎毛筆のおすすめは、「写巻」・「双料写巻」
同じ毛を使う筆には、ほかに「五紫五羊」「大七紫三羊」など、細字の写経に適しています。

兎毛以外には、「鶏狼毫大楷」「鶏狼毫中楷」「長鋒狼毫」「迎春小楷」などがあります。
いろいろありますので、いろいろ試してみてください。
個人的には以前にもご紹介しましたが、ブランドにもよりますが「写巻」が一番書きやすいと思っています。

寿命は使い方や紙の質、元々の筆のコンディションによりますが、般若心経4、5巻分くらいは書けるのではないでしょうか。
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